概要
新しい何かを作るより、
在るものをコピーする方が簡単だ。
おなじみのやり方を繰り返せば、
見慣れたものが増える、つまり1がnになる。
だけど、僕たちが新しい何かを生み出すたびに、ゼロは1になる。人間は、天から与えられた
（カバーの裏表紙より引用）
分厚いカタログの中から
何を作るかを選ぶわけではない。
むしろ、僕たちは
新たなテクノロジーを生み出すことで、
世界の姿を書き直す。
それは幼稚園で学ぶような当たり前のことなのに、
過去の成果をコピーするばかりの社会の中で、
すっかり忘れられている。
本書は、新しい何かを創造する企業を
どう立ち上げるかについて書かれた本だ。
はじめに
本書は、ブレイク・マスターズが、ピーター・ティールの講義を書き留めたものを書籍化したものです。
では、ピーター・ティールとは一体何者なのか？
ピーター・ティールは、シリコンバレーで現在最も注目される起業家・投資家です。
支払いシステムのPayPalの協同創業者であり、初期のPayPalメンバーはペイパル・マフィアと呼ばれシリコンバレーでも大きな影響力を持つ。また投資対象は、宇宙関係から人工知能、延命技術など多岐にわたっており、非常に面白い人物です。
技術革新で突き抜けろ
小さな領域を独占し、さらに独占領域を増やすのが基本戦略となる。
この方法が一番効率良く利益を上げることができる。
この際、より大きな領域と比べることで、相対的な独占率を下げることが重要だ。
こうすることで、見かけ上は独占状態にはならずに、法律に抵触せずに済む。
隠れた真実
独占状態を作る上で必要なのが、「隠れた真実」だ。
「隠れた真実」は、一般的に見過ごされているにもかかわらず、重要なことである。
さて、どうやってそれを見つけるのか？
自然が語らない真実と、人間が語らない真実だ。
そして誰も見ていない所。ほとんどの人は教えられた範囲しか見ないという。ここの文章よく見つけましたね。
どこに売るか
超絶凄い技術を持っていても、買う人がいなければ、利益には繋がらない。
ここをしっかり押さえているのが、さすがだと思いました。
まずある程度余裕のあり、かつ技術を必要とする人から、一般大衆へ拡大していく。
おわりに
当たり前なんですが、非常に考えられており、学ぶ点が多いと感じました。
なにより成功の実績が世界規模で、人物そのものが興味深いです。
なお表面的な理解に止まってしまっているので、また読みたいと思います。
