※この記事は、過去のブログ(http://blog.livedoor.jp/tabihonhoka)記事(現在グルメブログのため該当記事は削除済)を再掲し、加筆・修正したものです。
※初出:2020年2月13日
「ジュエルペットサンシャイン」
(TVアニメ:52話(2011年~) 制作スタジオコメット)
サンリオとセガトイズによるキャラクター、ジュエルペットのアニメ版の第3シリーズ。
2011年4月9日から2012年3月31日までテレビ東京で放送された。全52話。
(Wikipediaより抜粋)
はじめに
「ジュエルペット」シリーズの2作目(前作)「ジュエルペットてぃんくる☆」の評判が良かったので、新シリーズである“サンシャイン”を見ることにしたのですが、これがダークホースの大当たりでした。
あまりにもカオスなギャグ。
リアルタイムでの視聴だったこともあり、毎週の楽しみでした。
少女向けかと思いきや…
「ジュエルペット」シリーズは本来、幼女向けの作品です。
かわいらしいキャラクター、キラキラした雰囲気、おもちゃの展開の仕方から考えれば、それは明らかです。
しかしここで注意すべきことがあります。
子供が見るということは、その親も見るのが普通です(特に幼少期の子を持つ親ならなおさら)。
つまり子供向けでありながら大人も楽しめる可能性がある…。
ちなみに、キャラがかわいいという理由で視聴決定する「おとなのおともだち」もいます(私です)。
伝説の回(第7話)
何度も言うが幼女向きの作品です。
(なのに。なのに…。)
事件は第7話「サンクスジュエルデーにイェイッ!」で起きた
(そもそもイルカが先生してる時点で何かがおかしい)。
作品の舞台は、ジュエルペットと人間、そして動物が暮らすジュエルランドという世界の学校(全寮制)。
その日はサンクスジュエルデーと呼ばれる「特別な日」だった。
実はジュエルペットを粗末に扱うと、逮捕され強制労働を強いられる1日だったのである
(子供向けか?「だってぼく、イルカだもん」のシーンも子供向けか?)。
主人公は違反してしまい(同情の余地は十分あると思いますが…)逮捕され強制労働することに。
労働内容は、ジュエルペットが魔法を使う時に使用する機械を作る単純作業…当然疲れる。
さて、食事の時間が来た。
ジュエルペットには豪華な食事(特に天ぷら)が提供される一方、逮捕された主人公達に出された食事は天かす…。
そこに赤ちゃんのように小さい体で声もかわいらしいラブラが特別取締官として現れ、言い放つ。
「カスにはカスがお似合いラブ」。
(!?。衝撃が走る!!子供番組だよな…。子供番組のはずだよな…。)
そして「でも天カスは好きラブ」と去っていくラブラ…。
一方、主人公を助けに来た健気な(男気?のあるリスっぽいジュエルペット)チターナが魔法を使おうとしたら、油に引火し大爆発が起きる(天ぷらは伏線だったのだ)。
映画「アルマゲドン」のパロディ…ってか原曲のエアロスミスがそのまんまかかったため、笑いに笑ってしまった。
ものすごいものを見てしまった感があった。
(ちなみにDVD等では大人の都合で楽曲は差し替え。ちと残念だが仕方ない)。
ツッコミが追い付かない
おそらくこの7話以降、原曲を使ったパロディが幅を効かせた気がする。
が、それにしてもツッコミが追い付かない。
楽曲以外にもパロディがたくさん。
トレンディドラマやらミュージカルやら。
幼女は言うまでもなく、その親世代でも元ネタ分からんだろうぐらいの昔のパロが入ってたりする。
キャラクターも濃いメンツ。
ワニはひょんなことからキャラが豹変するし。
同級生に蚊がいるんですよ蚊が!
演出面でも良い意味でおかしい。
神作画(実写)の八木沼くん(ヤギ)が出てきたり、世界全体が偽物に入れ替わってしまったりと、様々に攻めてくるのである。
特に終盤にかけてはまさに怒涛の展開が続く。
なお序盤に出てくる「ちくわ笛」は覚えておきましょう。
意外と王道だったりします
しつこいようですが、この作品は幼女向けです。
この重要な視点をスタッフは決して忘れてはいません。
主人公(もちろん女の子)とジュエルペット(女の子)が、同じ人(男の子)を好きになってしまっているのです。
どきどきするでしょう。
そして子どもといえば、うん●ネタ。
いたるところに出てきます。
というか呪われてます。
しかし、単なるギャグアニメと侮ってはいけません。
思い出してください、この作品は子どものためのアニメなのです。
後半から各キャラクターが「自分の夢」を見つけていくという成長ドラマでもあるのです。
週1回の放送という約1年にわたっての積み重ねがあるので、感動もひとしお。
最終回も謎の感動に包まれます。
最後はまさかの展開でした…。
最終回を見終わったとき、もう会えないのか…という喪失感を感じたものでした。
おわりに
なんというか、良い作品に巡り合えたこと(しかもリアルタイムで視聴できたこと)に感謝したいです。
スタッフの皆さんも楽しみながら作っていたのだろうなと思います。
それがにじみ出るような良い作品でした。
最終回終了後、本屋でたまたま見つけたファンブックを、気付いたら購入していました…。

ファンブックが制作されるあたりこの作品の人気が窺える。
個人的にはとても衝撃的な作品。
今後とも想像力豊かなアニメが作り出されるよう業界の発展を願っております。
(まじめな話になってしまった…。)
とにかくイェイッ!
※2025年7月現在でも、まさかのyoutubeで全話配信中(さすがにBGMは差し代わってます)。
さすがサンリオさん太っ腹すぎる。私はサンリオを応援します!